小説家 孤独

  • 申し込む
  • これを共有
  • 伝える
  • オススメ

荒井  初めて読んだ村田さんの作品は『 ギンイロノウタ 』(『新潮』年7月号。年に新潮社より単行本化。第31回野間文芸新人賞)だったんですけど、正直「なんだ! この人は!」って思いました(笑)。. 天才に孤独な人が多い理由として「ひとりの時間を大切にしている」ことが挙げられます。ひとりの時間では何をしてもいいし、全て自分のために使うことができます。 たとえば、自分が好きな本を読んだり、他人に邪魔されずに趣味を没頭してもいいわけです。孤独な時間を過ごすことで、新たな気付きを得ることもできます。 天才はひとりの時間の大切さを理解しています。孤独でいることで誰にも邪魔されずに興味のあることを掘り下げることができます。天才にとって孤独は身近な存在であり、ひとりでいる時間を大切にしているのです。.

少女革命ウテナ 画像 書けても書けなくても良いと作家の山田詠美さんがテレビでおっしゃってたので、とりあえず毎日机まで身体を持って行って、書くふりはしてみて終わる。ただ何があってもです。それを続けてると、何文字かは進むわけですよ。形から入るのは私の場合は大事でした。 書けない時は、自分は全然書けないぞと思いながら、じーっとしている。書けない事に関しては、それが当たり前なんです。小説を書くことは後天的な事なので、自分を作家というモードまで持って行かないといけない。いわば作りでありウソなわけですね。それが出来ない時は出来ないぞ、と思う。また次の日になったら書けるかも知れないっていう感じですかね。. 関連記事 PR 最新版「世界で最も美しい顔ランキング」日本人最高位は王様のブランチでも活躍中の美女.

キャンセル 名前 メール サイト. 村田  そうではなくて、自分の闇よりも深いものに祈るという感覚です。私自身が、精神的にぎりぎりだったとき、そういう状態だったんだと思います。あのとき光に当てられていたら壊れていた。だから「救いとしての闇」を書きたかったんだと思うんです。. フォロー シェア フォロー・シェア. 母も時々は、「あーた、そろそろ何とかしなさいよ」ぐらいは言いましたし…( 続く.

村田  ストーリーはかっちり決めないです。でも、先に言葉があることもあまりありません。というのは、まずは主人公やその周囲の設定を決めるんです。そして、登場人物が強い思いを持ったとき、登場人物から言葉が生まれてくる。そんなイメージです。.

library.   731 .

荒井  突然変異的にあらわれた、自分とはまったく異質で理解不可能な人間がやったこと、というだけではかたづけられない何かがあるような気がします。秋葉原連続通り魔事件も、そうかもしれませんね。彼がやったことは支持も共感もできないですけど、彼がおちいっていた孤独や生きにくさは、同じ時代を生きている者として、ぼくにも決して無関係なものではない。どこか地続きなものとしてあるはずです。もしかしたら、自分で考えるよりもずっと近くにあるかもしれない。.
  • 関連記事 PR 最新版「世界で最も美しい顔ランキング」日本人最高位は王様のブランチでも活躍中の美女.
  • 村田  そうですね。私が「人がいない孤独」じゃなくて、「誰かがいることの孤独」を書くのは、私の中の孤独というもののイメージが、人の中にいるときに感じるものと漠然と思っていたからなんだと思います。そちらの絶望の方が、身近な感じがするのかもしれません。.

誰かがいることの孤独

村田  ええ。自分でもなんとなくそう感じています。自分のことを、「こんな人間だ」と思い込んでいること自体が「発狂」と言えば「発狂」だと思うんです。でもそれを「狂っている」とは言われない。だからそこを逆転させたりして、境界線がわからなくなるような小説をいまは書きたいんだと思います。. 孤独な天才の特徴として「他人のペースに合わせることができない」ことが挙げられます。才能や能力が優れているので、他人と同じスピードで歩むことができません。 そして、自分自身も能力の高さを理解しているため、他人のペースに合わせるのが面倒に感じてしまいます。結果として、マイペースな性格になるようです。 他人のペースに合わせることができず、マイペースに我が道を進むようになります。そうしていくうちに、周りの人から孤立してしまいます。.

新着記事 PR 最新版「世界で最も美しい顔ランキング」日本人最高位は王様のブランチでも活躍中の美女. OPINION オピニオン. 荒井  「ギンイロノウタ」「ひかりのあしおと」「タダイマトビラ」に出てくる女の子たちって、もし現実の社会の中にいたと想定してみたら、きっと誰も助けてくれませんよね。福祉事務所に駆け込んでも、せいぜい「お母さんと仲良くね」「ご家族を大事に」と微笑まれて帰されるでしょう。もちろん、警察の管轄なんかではない。そう考えると、小説だけが救える闇というのがあるのかもしれない、と本気が考えさせられます。「フィクション」というものが持つ力を、もう一度信じるきっかけを村田さんに与えてもらった気がします。.

  • 村田  変化したというよりかは、「ギンイロノウタ」を書いているときも、違和感があったんだと思います。発狂って、周りから「狂っている」と思われるようなものではなくて、最初から、そもそも世界がしめしあわせて狂うことから始まっている。そこから弾かれると、「発狂」と呼ばれてしまう。「ギンイロノウタ」のときは、主人公の内面へ、内面へと爆発する感じで終わってしまったけれど、それ以降の作品では、世界の構造自体が主人公のような、そういう作品を書くことで、自分が潜在的に書きたいと思っていたことに辿り着こうとしているんだと思います。.
  • opinion 母も時々は、「あーた、そろそろ何とかしなさいよ」ぐらいは言いましたし…( 続く.

OPINION. Twitter Facebook.

天才には孤独な人が多い?

天才に孤独な人が多い理由として「攻撃対象になるのを避けるため」ということが挙げられます。天才はずば抜けた才能を持っているので、凡人が理解できないこともあります。 中には、天才を排除しようとしたり、遠ざけようとしたりする場合もあります。たとえば、カラスの中に白い個体がいると、仲間から攻撃されて排除されます。異質な存在というのは、存在するだけで攻撃対象となってしまうのです。 そうならないためにも、天才は他人の攻撃から身を守らなくてはいけません。この手段のひとつとして、孤独でいることを選択するのです。. library 荒井  ぼくは天童荒太さんの作品も好きなんですけど、天童さんの書かれる苦しさって「原因」があるんですね。例えば『 包帯クラブ 』(筑摩書房、年)は、かなり意識的にそのように書かれているように思います。こういう原因があるから、このように苦しい。こういうことがあったから、こんな風に傷ついている。苦しさと原因が一対一で対応しています。でも村田さんの作品は、はたから見ると「何がそんなに大変なの?」って思ってしまうけど、それが深刻な破綻にまで落ちていく。とにかく、生きている状況それ自体が苦しい、という世界を書かれていらっしゃいます。.

SNS.  1 8. [] 5.   5.

田中慎弥氏 インタビュー 『孤独になるのは“悪”ではない』

うちは父が早くに亡くなって、母と祖父の家庭で育ちました。決して教育熱心な親では無かったですが、食事はちゃんとしなさい、夜は寝なさいという習慣だけで、それ以外はガミガミ言われなかったですね。 母は父が亡くなって以降、私を抱え、地味にコツコツ働いて生きてきた人で、でもどっかのほほんとしてる所もあったので、自分としては何となく家にいられたという事ですね。親子共々、危機感みたいな物は多分無かったです。父が過労死だったので、母は私にとにかく生きてさえいればいいと思っていたのかも知れません。. 荒井  ものすごく怖かったです(笑)。ぼく、やらせだってわかっていてもテレビの「ドッキリ」が見られないくらいの小心者なんですけど、でも、この作品は最後まで読みました。というより、作品に「読ませられた」というんでしょうか、ページから離れられませんでした。.

人気記事 PR 電話占いが無制限で使い放題!?初月5円で始める方法はコチラ. 村田  精神的に救われていますね。よく「お客さんを観察しているんでしょ」とか「ネタ探ししているの?」って言われるんですけど、ただ好きなんですよね。小さい頃から不器用な子どもで、勉強もできないし、運動神経も鈍い、自分で自分をできそこないだって思いながら育ってきたので、何かが人並みにできているって感覚が嬉しいのかもしれないです。.

library Articles NHK PodcastPDF []. 62462. PR .

「小説家」の記事一覧

キャンセル 名前 メール サイト. 村田  すごく難しくて……。私は小学校のときから小説を書いていたので、大人になって小説の勉強をちゃんとして書かれている方と違って、主人公や小説の力のようなものに引きずられてしまうんだと思います。主人公や物語が、私の意思から離れて動き始めるようにして、その力に引きずられて言葉が生まれる書き方。引きずられる力によってじゃないと書けないんです。だからすごく素人っぽい書き方なんだと思います。. 荒井  「救いとしての闇」って、良い言葉ですね。世間の人がよかれと思って光を当てても、その光がつらくて仕方ない人がいるということですね。「かけがえのない存在」であることが、苦しくてたまらない人だっているように。.

うちは父が早くに亡くなって、母と祖父の家庭で育ちました。決して教育熱心な親では無かったですが、食事はちゃんとしなさい、夜は寝なさいという習慣だけで、それ以外はガミガミ言われなかったですね。 母は父が亡くなって以降、私を抱え、地味にコツコツ働いて生きてきた人で、でもどっかのほほんとしてる所もあったので、自分としては何となく家にいられたという事ですね。親子共々、危機感みたいな物は多分無かったです。父が過労死だったので、母は私にとにかく生きてさえいればいいと思っていたのかも知れません。.

[] 5 .

  • Teru 23.11.2010 23:52

    村田  読者を想定したほうがいいとは思っているんですけど、具体的にこういう人に読んでもらいたい、というよりは、こういうことを普遍的な言葉にできたときに、誰かの無意識も言語化できるんじゃないかと思いながら書いています。誰かの中でまだ言葉になっていない言葉、感情、闇の中にあるなにかを言葉にする。そういう意味では、読者の中の無意識の闇に向けて書いているのかもしれません。. 天才はずば抜けた才能を持っているため、孤独になることを運命付けられています。凡人に理解できない発想は、排除されてしまうためです。 そのため、天才は理解者を得ることなく孤独の道を進むしかありません。ただ、孤独でいることが才能を磨くことにつながる場合もあります。 天才は孤独に負けずに自らの道を進むことで、孤高の存在へと進化していくのではないでしょうか。.

  • Taiyo 28.11.2010 22:05

    村田  そうですね。会社勤めの友達とかを取材しているんですけど、行ったことがある部屋でないとイメージできないので、モデルにできる部屋は限られていて。もしかしたら、まったく違う物語の主人公が同じ間取りの部屋に住んでいるかもしれません。間取りも小説にはあまり書いてはいないんですけど、頭の中では間取りが決まっていないと、言葉は生まれてこないです。. 荒井  「救いとしての闇」って、良い言葉ですね。世間の人がよかれと思って光を当てても、その光がつらくて仕方ない人がいるということですね。「かけがえのない存在」であることが、苦しくてたまらない人だっているように。.